第3回CLDA
受賞作品
グランプリ
共創空間「CONERU」
共創空間「CONERU」
CONERUは、陶芸と人との出会いをつむぐ空間。
陶磁器の産地である愛知県瀬戸市は、
粘土資源の枯渇という危機に直面している。
この課題に取り組むべく、長年粘土を作り続けてきた
粘土メーカーの5代目・牧 幸佑が中心となり、
若いメンバーが集まり立ち上げたのがCONERUである。
CONERUは、誰もが陶芸を楽しむことができる『シェア陶芸スペース』。
会員になれば、誰でも、いつでも、陶芸をすることができる。
瀬戸市で採れた良質な陶土、釉薬、陶芸道具がそろっている。
ろくろを引きたい人はろくろで、そうでない人は手びねりで。
なにを創るかは、人それぞれ。粘土を使って、なんでも創れる。
そして、CONERUで陶芸を楽しむ人たちは気づく。
この粘土は、どこで採れたものだろう?
これからもずっと陶器を作り続けるには、どうすればいいだろう?
つくる人、つかう人には、どんな責任があるのだろう?
ここは、セラミックスと人との出会いの場。
名前の由来は、CO(一緒に)+NERU(練る)。
審査員コメント
町に根付き町を捏(こ)ねる。
この歴史のまだ浅いアワードにとって、毎回の私たち選者の視点や、テーマ、そしてエントリーされるみなさんの思想の蓄積が、このアワードの質になっていくと毎回、背筋を伸ばし、また、現代に生きるみなさんの「新しい感覚」を楽しみに審査に臨み、見事に「CONERU」がグランプリを受賞しました。おめでとうございます。手のひらに乗る大きさのアイディアではない、この「CONERU」について、審査評は分かれましたが、「セラミック」というテーマの種から街に根付いていく大きな樹のような「店舗」を使った粘土問屋を営む経営者による地域への愛、そして、現実を見据えた持続可能な地域、観光目線からの体験スペースは、アワード審査委員に対しても、これからの重要なテーマを頂いたように思います。おめでとうございました。- ナガオカケンメイ